界面活性剤とは何か?

よく耳にする界面活性剤。洗剤だけでなく食品にも使われているって知ってましたか?

界面活性剤とは何か?

界面活性剤とは、水と油のように混じりあわないものの境界面の性質を変化させて、二つを混じり合わせるという働きをします。

界面活性剤は私たちの身の周りにある、ありとあらゆるものに使用されています。

一番身近なものだと、手を洗う石鹸やシャンプーにも界面活性剤が使われていますよね。

同じように、洗濯をするときに使う洗剤にも界面活性剤が使われていることは有名な話だと思います。

石鹸などの『汚れを落とすもの』には必ずといっていいほど使用されている界面活性剤ですが、実は食べ物にも使われていることをご存知ですか?

アイスクイームやマヨネーズなどの製品に乳化剤という添加物が含まれていますが、この乳化剤というのは、界面活性剤のことなのです。

他にもマーガリンやバターなど、卵、油を使った製品に界面活性剤が乳化剤として使われているようです。

界面活性剤を私たちの口に入る食品に添加して、体に害はないのか少し不安になりましたか?

もちろん、きちんと安全性の確認がとれた界面活性剤しか使われていないので、これからも安心してマヨネーズやバターを使ってください。

両性界面活性剤は意外な場所に使われているかも?

界面活性剤は大きく二種類に分けることができます。

水に溶かすとイオンになるイオン界面活性剤と、イオンにはならない非イオン界面活性剤です。

前者のイオン界面活性剤はさらに三つに分けることができ、その種類によって性質や用途が大きく変わってくるのです。

シャンプー、リンスー、ファンデーションなど一見、全く効果の異なる製品に同じ界面活性剤が使われているのはこのためです。

これらの製品の成分表に書かれている『界面活性剤』は、細かく言えば『陰イオン界面活性剤』であったり『陽イオン界面活性剤』であったりするのです。

陰イオン界面活性剤というのは、水に溶かすと陰イオンに変化する界面活性剤のことです。

せっけん、食器用洗剤、シャンプー、洗顔料など主に洗浄効果のある製品に、この陰イオン界面活性剤が使われています。

陽イオン界面活性剤は、水に溶かすと陽イオンに変化する界面活性剤のことを指し、これは陰イオン界面活性剤とは全く反対の働きをします。

洗浄効果が主である陰イオン界面活性剤に対し、陽イオン界面活性剤は柔軟性や帯電防止性、さらには殺菌といった性質を持っています。

シャンプーの界面活性剤の働き

界面活性剤は、洗浄成分としてシャンプーにも含まれています。

大豆や卵などから抽出された天然の界面活性剤もありますが、ほとんどのシャンプーには石油から抽出された合成界面活性剤が使われています。

テレビコマーシャルで有名な、ラックスやヴィダルサスーン、それにモッズヘアーなどにもおそらくこの合成界面活性剤が使われていることでしょう。

髪に石油を使うなんて恐ろしい気もしますが、石油由来の合成界面活性剤は洗浄力に優れているのでシャンプーだけでなく非常に多くの製品に使用されているそうです。

それでは、天然の界面活性剤を使っているシャンプーは洗浄力が弱いのでしょうか?

それとも、天然の界面活性剤のシャンプーには、弱い洗浄力を補うための工夫がされているのでしょうか?

天然の界面活性剤よりも合成界面活性剤の方が、圧倒的に多くの製品に使用されている理由が気になるところです。

洗浄力の強い合成界面活性剤はシャンプーだけではなく、リンスにも使われています。

もちろん、界面活性剤が使われていてもリンスには洗浄力はありません。

陰イオン界面活性剤は洗浄力がスゴイ

陰イオン界面活性剤はイオン界面活性剤の一種で、水に溶かすと陰イオンに変化する界面活性剤のことです。

陰イオン界面活性剤は洗浄効果に優れているそうです。

ですから、陰イオン界面活性剤は主にせっけんなどの、洗浄系の製品によく使用されています。

せっけんの他には、洗濯用洗剤や洗顔料などにも陰イオン界面活性剤が使われていたりします。

他にも、シャンプーや台所用洗剤など、陰イオン界面活性剤は私たちの身近なところにたくさん使われているのです。

陰イオン界面活性剤が特に多く使われているのは合成洗剤です。

陰イオン界面活性剤は洗浄力が強いので汚れを落とす成分として重宝されているようです。

ちなみに、色々と種類のある界面活性剤の中で使用量の大半を占めているのが、この陰イオン界面活性剤なのです。

私たちが普段、お店やテレビコマーシャルなどでよく目にする製品にも、もちろんこの陰イオン界面活性剤が使われています。

化粧品の界面活性剤の役割

界面活性剤が使われている製品は、私たちの身近なところにたくさんあります。

女性の方ならほぼ毎日使用する化粧品、これも界面活性剤が使用されている製品の一つです。

食品に使われている界面活性剤と違って、化粧品に使われているものは安全性の審査基準がゆるくなっています。

これは直接体内に取り込まないという理由からですが、特に基礎化粧品は肌に吸収されるものなので、界面活性剤もなるべく安全なものを使ってほしいですよね。

ネットでよく無添加化粧品を売っているサイトを見かけますが、中にはきちんと界面活性剤から天然成分を使用しているところもあり、気になる方はサイトをご覧になってみてください。

化粧品に使われている界面活性剤について見ていきましょう。

食品に使われている界面活性剤は乳化することが目的でした。

しかし、化粧品に使われている界面活性剤は、この他にも様々な役割があります。

乳液や美容クリームなどに界面活性剤が使われているのはなんとなく予想がつきますよね。

界面活性剤のメカニズム

界面活性剤は、水と油のように本来なら混ざらないもの同士の境界に作用して、うまく混ぜ合わせるという働きをします。

なんとなくはわかっても、どうして界面活性剤を使うとそのようなことができるのか、やっぱり不思議ですよね。

どういう風に作用するのかわからないから、自分が使っている製品に界面活性剤が使われている理由がよくわかりません。

そこで、今回は界面活性剤について簡単にお話をしてみましょう。

中学、高校の家庭科で界面活性剤について習ったけどわからなかったという人も、もう一度界面活性剤の秘密に迫ってみましょう!

まず、界面活性剤の浸透作用についてです。

この浸透作用というのが、界面活性剤が水と油を混ぜるときに働く作用なのです。

親水基と親油基というものが界面活性剤にはあるのですが、聞いたことはありますか?

よくマッチ棒のような図で表されるのですが、そのマッチ棒の火がつく玉の部分が親水基で、棒の部分が界面活性剤の親油基という部分なのです。